お客様が気になるのはやはり料金かと思います。 ご相談を頂いた際に、やはり初めてポスティングのご依頼を頂く方は相場観がつかみにくいようです。 では、ポスティングの仕組みを簡単にご説明しましょう。 割と慣れた成人男性で、8時間全戸配布を頑張った場合2,000ポストに入れられればたいしたものです。 もちろん、配布員さんの年齢性別、天候や併配(複数のチラシを同時投函)枚数、エリアの住宅密度等々によって大きく増減はありますが、東京都内の住宅地であればおおよそこのような基準とお考えください。 山坂の厳しいエリアや、住宅密度が低いエリアなどでは、8時間で100ポスト程度しか配れない事もあります。 1ポストに複数枚のチラシをお配りできるエリアであれば、ある程度はお値引することもできます。 ですが1ポストに1枚しかチラシのないエリアとなると、諸経費を加味して赤字ギリギリになってしまう事もあります。 お客様のためにできるだけお値引をしたい所ではありますが、企業である以上はそうした現場のコスト感も無視はできません。 配布員さんも人間なので、当然「割に合わない」と思えば辞めてしまいます。 1枚1枚人の手でお配りするお仕事だからこそ、お客様のご要望と、配布員さんの満足感を同時に満たす事が大事なポイントとなります。 そうした現場の状況を加味した上で、極力抑えたお見積もりをお出ししております。 お見積もりが「高い」と感じられた時は、「1人1日2,000ポスト」を思い出していただくと、実は「安い」ということがおわかり頂けるかもしれません。 実際、ポスティングのご経験があるお客様からは「え?こんなに安くてだいじょぶ?」とご心配頂くこともあったりします。 例えば「10万枚を1週間で!」とご相談頂いた場合、併配不能エリアだった場合は単純計算で50人日必要なので、1日8人を7日間そのお仕事のためだけにフル稼働しなければクリアできません。 ではその人件費、貴社で運用した場合はどれくらいになるでしょうか? もちろん1日でも雨が降れば水の泡です。 弊社に限らず、ポスティング業界はこうした人件費計算でギリギリを攻めているかとは思います。 こうした現場感を念頭に置いて頂ければ、いわゆる「悪い業者」にひっかからずに済むのではないでしょうか。 同じ業界でも「あり得ない単価」を耳にして、その後やはり投棄していたなどという噂は聞こえてきます。 ですが、相場感がなければ「安さ」で選ばれるのもしょうがないことかと思います。 よく比較される新聞折込の単価ですが、こちらは「新聞」という必ず配られるものに「追加」で折り込むものであり、ポスティングは「配る予定のないところにも配りに行く」という違いがあります。 カスタマイズ性が商品特性であるため、純粋比較は難しいと思います。 ポスティング業界の健全化と大きな事を言う訳ではありませんが、世間一般で叫ばれる「見える化」は、こうしたことでも必要なのではないでしょうか。